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触れられない 7

【二次SS】【バイト妃原作より】【黎翔×夕鈴】
・今回シリーズを通して夕鈴が痛い予定です
・軽いですが後半の一部に暴力表現が入ります

-*-*-*-*-*

 部屋で1人になって縫い物をしながら陛下が
私の事をどれだけ心配したか考えてみたけれど
あの大臣の屋敷で見た陛下ではない陛下しか思い出せない。
私の事を心配しすぎて周りが見えていなかったからだと
思うと胸が痛くなった。その後も考え事をしながら
縫い物をしていたら作っていたものが完成した。
女官さんに水通しをお願いして寝台に横になる
今日はちょっと疲れた。少し眠ろう…
ふいにあの時の耳飾りが目に入った
もう片方は騒ぎで何処かに行ってしまった
陛下からのプレゼントだったのに…


 次の日の夜、陛下が久しぶりに部屋に来た
久しぶりの陛下はまだどこか怒っているようで
纏う空気は狼陛下のままだった。

昨日言われた「どれだけ心配したか」が心に突き刺さり
謝らなければと思うけれど、どう切り出せばいいのか分からず
ただただ時間だけが過ぎていく。飲んでいたお茶が無くなると
陛下からようやく言葉が発せられた

「で、どれだけ心配したかは分かった?」

口調は子犬だけど雰囲気は狼のまま…

「ごめんなさい…。私あの時浩大に
見つけてもらった時そのまま帰るべきでした…。」

その言葉に満足したかどうかは分からないまま
陛下は部屋から出て行こうとする

「明日も部屋から出ないように」

パタンと閉じられた扉は陛下との溝の深さを感じさせる
陛下が部屋を出て行く瞬間に言った言葉は伝わらなかった



 久しぶりに夕鈴と会話をして自分の機嫌の悪さは多少は消えたが
自分の心にはまだわだかまりが残っている。
自分ひとりで怒っているのにすぎないのは十分過ぎるほどわかる
どうすればいいか湯船の中で考え事をしていても答えは出ない。

用意された夜着に袖を通すといつもと違うものだと分かり不信に思って
部屋にいた女官に聞くと夕鈴が作った物だと知らされた

すぐに夕鈴に会いに行った。何を話せばいいのか分からないまま
夜遅かったから夕鈴も夜着で来訪にビックリした顔をしていたが
「陛下、お茶になさいますか?」と言われる

「いやいらない… 所で昼間私がこの部屋から出て行く時
君はどうして触れてくれないのか聞いていたな…」

そういいながら兎を壁まで追い詰める
逃げないように顔の横の壁に自分の左手をおき
頭の上の壁には右手の前腕を置いて退路を断った。
本当はあの時聞こえていた。悲痛な叫び声のような
「陛下はどうして私に触れてくれないんですか!?」という言葉を
どうしていいか分からず聞こえないふりをしたが…

「はい、確かに言いました」
…この状態で狼に牙を向ける兎もめずらしい

「……触れていいのか? 私の手は君が思っている以上に
血で染まっているぞ? 例えばあの大臣の末路は知りたいか?
あの大臣は他の大臣達が集まる所で絶命させた。
横領と妃を誘拐したからにはこうなるという見せしめだ」

いつもならここで顔を背ける兎はまだ自分を見つめ続ける

「私はバイトです。陛下がなさる事に意見は言えません」
「ふうん…。ならば知っているか? とある東の国の後宮は
一度王の手の付いた妃は一生その城から出ることを許されない
君がそうなっても意見は言わないと…?」

どんな答えが返ってくるか楽しみでニヤリと笑う

「陛下がお望みならそれでもいいです。それで陛下が
いつもの陛下に戻っていただけるなら私はずっとここにいます」

「…なぜ逃げない? いつもの君なら逃げるだろ?」
本当はここで逃げてほしかった

目に涙を溜めたままの顔で言われる言葉は何だろうか…

「私は逃げません!
 ここで私が逃げたら陛下はずっと壊れたままです!」



「壊れてる…? 僕が壊れている…?」
触れられない 8へ





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「何処まで耐えられるか試して見るか?」




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