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真心の願い

このSSは「すれ違う願い」でカットにならざるを得なかった部分を
加筆修正した物です。正直へたれ陛下はちょっとしか出ていません
このSSの前後は「すれ違う願い」の前編をお読みになって
いただけると分かりやすいと思います

すれ違う願い ―前編―


【二次元創作】【微キャラ崩壊】
・夕鈴は五色の灯篭に込めた思いが陛下に伝わらず退宮しました
・陛下は夕鈴が残ってくれなかったと拗ねています

-*-*-*-*-*


お妃ちゃんがいなくなったのは昨日、雨はまだ降り続く

「へーかーそろそろやめないと体壊すよー?」
「・・・・うるさい」

前に陛下は酒を飲んだ翌日、すっぽりお妃ちゃんのことだけ忘れて
いた時があった。また忘れたくて飲んでいるのは分かっている

「まったく・・・ お妃ちゃん帰さなきゃよかったじゃん」

「ほっとけ・・・ 私はこのまま独りでいる」

今までも独りだったか? ようやく見つけた孤独を癒す花を
どうしてそう強がってまで手放そうとするのかよく分からない
道具の願いは主人に伝わらなかったのかと唇を噛んだ

すると李順さんが陛下の部屋にやってきた。何となく聞いちゃ
いけない気がしてため息を一つ残してお客さんの相手をしに行った。


「陛下… 書簡が山を作っていますが?」
「だからなんだ」
「お戻りをと」
「今は政務なんてどうでもいい」

自分の立場を忘れたことがないこの人が仕事を投げ出したのは
いつ振りか。今まではなんだかんだと文句をいいながら政務を
していた。夕鈴殿が言ったからとかいうどうしようもない理由
だけれど、やはり長いバイト期間で王宮の人たちや陛下の中で
夕鈴殿の存在が大きくなりすぎた。

「そこまで思っていらっしゃったならばなぜ実家に帰しましたか?
陛下は好きな女性一人幸せにできないお方でしたか?」

「…幸せすぎるのは嫌いだ」

苦痛の表情で紡がれるその言葉は、本心か?

「それにここは夕鈴が生きていく世界じゃない。たった一つの
何気ない言葉が自分を追い詰める。そんな世界にいてほしくない」

そう言ってまた一口陛下は酒を飲んで続ける

「そのうち夕鈴は私の事を忘れる」

確かこの人は夕鈴殿が帰ると聞いたとき「忘れないで」と言って
四阿の中で長い時間2人で抱き合っていたと浩大から聞いた
明らかに無理をしているこの人を一体どうすればいいのか思案する

「本当にそれでいいのですか? 陛下は後悔しませんか?」
「あぁ…」

そう言う陛下の視線の先にはあの耳飾りが一組。作らせたときに
陛下が込めたあの思いはどうなったのか。その時から秘密裏に
少しずつ準備していたのに

「夕鈴に触れたり触ったり、隣でそっと生きたいと思うのはもう
終わり、夕鈴の夢も僕の夢も願いももう無かった事…」

そう言って陛下はまた一口飲む
無言で陛下の部屋から出て王宮の空き部屋にきた
周りに人が居ないのを確認して浩大を呼ぶ

「浩大、いま夕鈴殿はどうされています?」
「日中王都の外れの川のほとりにいたよ。ただうずくまって川を
見ていた。何か枝持っていたから声を掛けてみたら「陛下!?」って」
「川のほとり? あそこですか?」
「え、なんで李順さん知ってるの?」
「その場所でかなり前に陛下は夕鈴殿を見かけていたんです」
「え゛ …ひょっとして2人ともかなり無理してない?」
「でしょうね。それとあの耳飾りは確か夕鈴殿に渡したはずでは?」

「陛下の記憶が無くなったとき、陛下が俺に片方預けてちょっとしたら
返したよ? でも何でちゃんと両方陛下が持っているの?」

「楊大臣の事件の時、夕鈴殿が攫われたのですが大臣の屋敷に行く
途中山の中にある小屋で陛下が耳飾りを見つけました。それをそのまま
持っていてひとつ」

「記憶喪失の時にお妃ちゃんが付けていたやつで、もうひとつ」

「「………」」

あの2人は思い合っていても、互いの為に身を引いたのかと思うと
頭が痛い。後宮の夕鈴殿の部屋も侍女や女官達が「お妃様はいつか
戻ってくる、あのお二方が別々になるはずは無い」と言って片付けを
拒否していると聞く

「浩大、陛下をあの川にいくように仕向ける事はできますか?」
「え、どうやって?」
「顔でも殴れば正気に戻るでしょう?」
「え゛ 俺が陛下殴るの? 勘弁してよー」
「明日あたりお願いします。それまでに他の準備はこちらでします」

そう言いながら一指し指でメガネを少し上に上げて浩大を見た
私の視線をあびた浩大はすぅっと顔を青くさせた

まったくいい加減に素直になってくださればいいのに
「梅」でも2人に送れば少しは私の苦労を分かってもらえますかね!

そう心の中で思うと準備をしに屋敷に帰る事にした


 次の日の昼頃、ようやく雨があがった。陛下の所に俺は顔を出す
「へーかまだ飲んでるのかよ。いい加減にしろよ」

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