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五色の灯篭

【二次創作SS】【黎翔×夕鈴】
※一部に他作品の設定が入ります苦手な方は
まわれ右でお願いします。


-*-*-*-*


「お妃さまこちらをどうぞ」

そう言われて目の前に出されたのは5色の灯篭だった
えーとこれはいったいどういう事なのかしら?
聞けば七夕前夜に灯篭に願い事を書いて水に浮かべて川に流すと
河神が願いを叶えてくれるという言い伝えがあり
そのための灯篭らしい

「青・赤・黄・白・紫」の灯篭がある
今日は色だけ決めて願い事は後日考える事にした


次の日、侍女にさそわれ王宮の庭を散歩していた
「お妃さま、先日の灯篭はこの川に流します」
王宮の中にあるにしてはすこし大きな川
川の向こう側を見るとそこには陛下の姿があった
あわてて礼をとる

「わが妃はここにいたか・・・昼餉をともにと思ったのだが・・・」
「はい陛下、ぜひご一緒させてください」
昼餉をとりながら陛下と話をする
「七夕の願い事が決まらないのです。元は芸事の上達を願う行事なので
その事を書こうと思っていたら老師に願い事は何でもいいと
言われたのですが・・・・」
「夕鈴の素直な願いを書いたらいいよー」

ニコニコと笑いながら陛下は私の話を聞いてくれている

「陛下の願い事はもうお決まりになりましたか?」
「ううん、僕はまだ・・・それよりお茶のお代わりもらえる?」
「あ、はい! 気がつかなくてすみません!」

ずっと考えてみるけれど願い事は決まらない。
灯篭を流す日の夕方、李順さんにお願いして厨房を借りた
「七夕といえば・・・索餅よね・・・」
そんな独り言を言いながら生地を編みこみ油で揚げる
すべて作り終わってもまだ願い事は決まらなかった


七夕前夜の政務室

黎翔は必死で筆を走らせていた

「所で陛下? 夕鈴殿を正妃にとおっしゃいましたが
夕鈴殿本人から了承はもらったのでしょうか?」

流れる沈黙

ガタン!


黎翔が立ち上がる

「陛下! だめです! その書簡の山が無くならない限り
後宮に行くことは許しません!」

「えー、せっかくお嫁さんの顔を見に行こうと思ったのに・・・」
「それどころではありません! ・・・了承は・・・もらってないのですか?」
「・・・夕鈴の返答待ちだ・・・」

この人は正妃を娶るというのに見切り発車で
しかも思いつきで宣言していたのか!?
もう本人が否と言っても引き返せない所まで来ているというのに!!

すると宦官が部屋に入ってくる
「お妃さまのお支度が整いました」

ぱあっと花を飛ばしながら陛下は私を見る
「はいはい、行ってらっしゃいませ。お早いお帰りをお待ちしておりますよ」

こうなったらもう何を言っても無駄だ

「まったく・・・ 大変な人に目をつけられたものですね、夕鈴様・・・
さて、私の願い事はなににしますかね」




 夜、準備が終わったと連絡をうけ後宮にいくと
いつもより少し着飾った夕鈴がいた
「美しいな・・・」
思わず見とれていたら夕鈴はいつもの笑顔を向けながら
「陛下、お待たせしました」と言う
・・・正直この笑顔に僕は弱い。自分の心臓がすこし波打つ
「さあ・・・いこう・・・」
夕鈴の手をとり歩き出すと簪がシャラシャらと鳴る
川のほとりに付くとそれぞれの灯篭を渡され
「お時間です」と声がかかる

自分の灯篭を流すと次に夕鈴が灯篭を流す
灯篭はふたつ寄り添うように流れて行った

灯篭を流したあと夜の庭の散策を少し楽しみ自室に向かった
「ここからだと川がよく見えるよ? ほらごらん?」
「わぁ、とてもきれいですね!」
川には王宮勤めの人が流した色とりどりの灯篭が流れている
「まるで夜空にある天の川のようですね」
そう言いながら笑う兎の背後に抱きついた
「へ、陛下!?」
「ねえ夕鈴、お願いは何にしたの?」
「・・・はい「杜鵑」と書きました」
「杜鵑? 花の名前だよね? どうしてそれにしたの?」
「杜鵑草の花言葉は「永遠」なので国の安定が永遠にとか
皆さんの平和が永遠に続くようにとかそういう意味を込めて書きました」
そんな事を言いながら夕鈴は少し困ったような顔をしていて。。。
「そ、そう言えば陛下のためにお菓子を作ったのでお召し上がりください!」
あわてながら兎は腕の中から逃げて行った


追いかけない[すれ違う願いへ]
追いかける[下の部分へ]




















でもあの顔は。。。 夕鈴が嘘をつくときにする表情だ


私はあわてて陛下の腕の中から逃げた
お菓子を取ろうとした瞬間、陛下の手が私の手首を握る
びっくりして陛下を見ると狼陛下の視線で私を射抜いてきた
「夕鈴は僕に嘘はつかないと思ったんだけどな」
「嘘なんかついていませんっ!」
「私を誰だと思っている? 嘘は通じないよ?」
ばれてる・・・・ そしてこれは絶対に本当の事を言わないと逃げられない
心臓はありえないくらいドキドキしいて早く逃げたい一心だった


「あ、あのですね・・・ 本当は・・・・本当は・・・」
「うん、本当は?」
「その・・・へ、へいかの・・・・」
「僕の?」
「その・・・ずっとそばに・・・・そばにいたかったから・・・
でもそんなこと書けなくて・・・・花言葉になぞらえて書いたんです・・・」
言い終えないうちにすごい力で全身を抱きしめられ
「へ、へいか! く、苦しいです! 息が!い・・・き・・・が・・」
「ごめん・・・夕鈴・・・うれしい・・・・」
そういいながら髪飾りがとられて髪が背中に落ちる感触がすると同時に
私は意識を手放した



七夕前夜の夜、色とりどりの灯篭が流れる川
人々の願いを知るのは河神だけ・・・。



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