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真心を貴方に 2


【二次創作SS】【黎翔×夕鈴】【夕鈴が立后するまで】
・オリキャラいらっしゃいます


-*-*-*-*-*

最近陛下の表情がすぐれない
多分私を正妃にする為に色々準備をしていてそれが心労になって
いるのだと思う。私が臨時花嫁のバイトに来なければ、陛下と心を
通わせなければそんな苦労を陛下にさせる事は無かったのかと思う
陛下に傍にいてくれれば何も要らないとは陛下に言ったものの
自分に身分があればよかった。立派な後ろ盾があればよかったのにと
思ってしまう。そんな事を思ってもどうにもならない事は分かっている
ある異国の歌が頭の中に浮かぶけれど、その歌を詠んでも今の状況は
全く変わらない。その歌の意味は別れの歌だから陛下が聞いたら
きっと悲しんでしまう。唇を噛んだ吐きどころの無い思いは雑巾がけの
力に変わっていた。

「なんじゃお后、考え事か?」
「老師…」

老師は陛下の傍に残ると決めてからは私の呼び方を「お后」に変えていた
それは嬉しいような、すこし悲しい呼ばれ方だった

「陛下が… 多分、私を正妃にと言って大臣達の説得が上手くいかずに
心労が溜まっているようなのです。でもどうしたらいいのか分からなくて」

「あの陛下の事じゃなんとかするじゃろう?」
「でも陛下の為に何もできない私が嫌で…」
「何も出来ない訳ではないじゃろう? そのうち正妃として大臣に
認められる日がくるじゃろうて。あの陛下も王として認められるまで
それはそれは大変な苦労をして来られたはずじゃ」
「……老師、ごめんなさい今日はここまでにします」

日々が過ぎる度にどんどん悪くなる陛下の表情と李順さんの顔色
水を捨てに行きながら何か自分に出来ることは無いかと考えるけれど
答えは出てこなくて、出来るのはお妃教育本を暗記するまで読むこと
だけだった。

「あの王の心を自分の物にしただけでも凄いというのに…」

そう言った老師の言葉は誰にも伝わる事無く、風に乗って
何処かに消えて行った


後宮の立入禁止区域の掃除をしている期間も長くなって大体の道順も
分かるようになってきた。最短距離で移動して水を捨て妃衣装に
着替えて自分の部屋に戻る

「お妃様、お帰りなさいませ」

そう言ってくれた侍女さんの名前は確か石英さん

「ただいま戻りました… 湯浴みの準備をお願いできますか?」

そう言って湯殿の準備をしてもらった。


 夜、陛下が私の部屋にやってくる。安心しきってお茶を飲む姿は
本当に可愛いと思う。でも表情は暗かったから声をかける

「陛下、どうされましたか?」
「何でもないよ、強いて言うなら僕は夕鈴に甘いなと思っていただけ」

スラスラと出るその言葉は本心かどうか分からないけれどでもまだ
裏があると思っていた。でも陛下は何時も何も話してくれない。
これ以上は話してくれない思っていたら以外にも話してくれた。

「今度またよその国の使者がくるんだって。どうせまた縁談持ちかけ
られるでしょ?どうして夕鈴が唯一って言っているのに持ってくるかね
でも夕鈴は心配しなくていいから…」

そう一気に言って私を膝の上に乗せ、私の肩の上に顔を置き、深呼吸
そしてため息。

「陛下… ため息なんて… お疲れではないですか?」
「んー そうだね、そろそろ寝ようか…」

そう言って私を抱いたまま寝台に行く。
最近陛下からどうしてもと言われて寝台に2人で陛下が私を抱きしめる
ようにして眠るようになっていた。始めは眠れなかったけれど、今は
もう慣れた。この腕の中が私の居場所このぬくもりはもう手放せない。
昼間に頭の中に浮かんできた歌を思って胸の中が苦しくなる。けれど
私が居なくなった時、その後の陛下を思うとどうしようもなくなり
自分からこのぬくもりから離れる事は簡単なのだけれど、私にだけは
少し弱い所を見せたり甘えてくる陛下を思うとこの答えの見えない
思いは陛下のために私が何かする事が出来ればいいのにという
最初の考えに戻っていった



→ 真心を貴方に3
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