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真心を貴方に 3

【二次創作SS】【黎翔×夕鈴】【夕鈴が立后するまで】

-*-*-*-*-*

数日後、尖晶国から使者がやってきた。

謁見の間で来往の挨拶を受ける
正直言って尖晶国に対してはこの国にとって益はない
益はないけれど、害もない。所詮はそれだけの国

献上品の山がずらりと並べられ、官吏達がそれを淡々と見守っていた
妃宛ての品も数点並べられており来訪の意味がまったく分からなかった

何をしにきたのかと裏を思案する。話が進むとだんだん裏が見えてきた
遠まわしに進められる縁談、やはりかと思いながら聞いていると
李順から声をかけられる。その言葉にやっとかと思い話を中断させた

「使者殿… 紹介が遅れた。これが私の唯一だ」

そう言って席を立ち、扉を開けるよう指示すると夕鈴が現れる

「陛下、仕度に手間取ってしまいました。申し訳ございません」
優雅に礼を取り、ふわりと笑う着飾った夕鈴は誰にも見せたく
ないけれど仕方が無い。夕鈴の手を引き使者に見せ付けるように
国王の席まで連れてくる

「このように私にはすでに妃がいる… 他の妃は娶るつもりは無い」

そうきっぱり言い捨て夕鈴を抱き上げ玉座に着いた
大臣達が使者に対して何か言っているけれど内容はどうでもよかった
はじめから大臣達の間でこの縁談は断ると決まっていたから。

妃を娶れと言ったり娶るなと言ったりまったく自分勝手な奴等だ
膝の上の夕鈴から「陛下?」と囁かれる。
耳元で優しく「何でもないよ」と言い、耳をペロリと舐めると
夕鈴の体がピクリと反応した。それを使者は見ていたようで
表情を歪めていた。それを確認すると夕鈴を抱いたまま立ち上がる
「私は失礼させてもらう。あとは任せた」
そういうと白陽国の官吏達は「御意」といい揃った礼を取った


 窮屈な謁見から開放されて庭にある四阿に来ていた。もちろん
夕鈴は膝の上のまま。纏め上げられた髪から少し落ちている髪を
自分の指に絡めてクルクル回して遊ぶ。

「陛下、よろしかったのですか?」
「いいよ、どうせ遅かれ早かれ縁談は断る事になっていたんだから」

今頃使者達は会食をしている。それより夕鈴といるこの時間が大切
四阿で食事をしながら休憩をしていると、尖晶国の使者が女性と
共に現れた。折角の時間を邪魔されて機嫌がどんどん悪くなる
冷ややかな視線を送ると向こうから声を掛けられた

「国王様、ご休憩の時間をお邪魔して申し訳ありません。是非とも
ご紹介したい者がおりまして…。 こちら我が尖晶国の皇女に…」

そこまで言われてから夕鈴を抱き上げて席を立つ

「使者殿… 先ほど私の妃はこれだけだと言ったはず」
2人の前で是見よがしに夕鈴にキスをする

「で、ですが…」
「それに今回皇女の来訪は聞いていない、本当に…それは皇女か?」

出た言葉に夕鈴がビックリしているけどかまわず続ける

「視察団の一員をわざわざ私に紹介する事はないだろう?」
そう言って再び冷ややかな視線を送って
「失礼」とだけ言う。足早にこの場を去った。本当に気分が悪い

後宮に向かう途中、夕鈴から問いかけられた
「陛下… よろしかったのですか?」
「さっきも言ったとおり縁談は断る事になっているからいいよ」
「でも…」
「夕鈴は気にしないで。それより食後のお茶を淹れて?」
「はい…」

 次の日は使者の相手は大臣達に任せて通常の業務をしていた
李順から小言が聞こえてくる

「陛下… 昨日庭で皇女と使者を追い払ったとか…」
「それが?」
「一応、来賓なのですから穏便に…」
「穏便にした結果があれだ。もう私は尖晶国の使者とは会わん」
「でも最終日の宴は…」

「それは仕方ないから出る。けれど他は一切会わないからな
 で、交渉はどうなっている?」

「今の所我が国の優勢ですね、見返りは皇女様だけですから」
「ふん、相手も必死だな」
「そりゃそうでしょうね…」
「李順、休憩」

答えが返ってくる前に夕鈴の所へ行こうと歩き出した。


→ 真心を貴方に 4

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