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真心を貴方に 4

【二次創作SS】【黎翔×夕鈴】【夕鈴が立后するまで】
・オリキャラいらっしゃいます

-*-*-*-*-*

 季節は冷たい風を運んできたけれど庭に出て四阿でお茶をしていた
ここの四阿は特別な場所。陛下との思い出の場所。

侍女さん達とお茶をして戻ろうとしたら、庭には一人の女性が供を
連れて立っていた。多分あの人はいま来ている国の皇女様

私の姿を見つけると優雅な歩き方でこちらに来た

「お妃様、ご機嫌麗しゅうございます。私ただいま訪問中の尖晶国
皇女、尖 黄玉ともうします。以後お見知りおきを…」

そういいながら優雅なお辞儀をされ思わず見とれながら自分も礼を返す
そして上から下まで舐めるような視線にさらされまたかと思う。
どうせ美人じゃないとか思っているのでしょうけれど

「お妃様は… 出自不明の妃とお聞きしましたが…」
ああ、そういう事かその言葉を聞いて冷や汗が体を伝った
皇女はまだ言葉を続けた

「なぜそのような方がこの国の後宮に・・・?」

自分の中で何かがプツリと切れる音がして

「陛下は基本的に必要とする人以外はお傍に置きません
私は陛下に必要とされているからお傍にいるだけです」

最大限の笑顔を作りながら返すと季節より冷たい空気が近づいてきた

「なにをしている…」
「陛下…」

今にも怒り出そうとする空気に周りが青ざめる

「…視察団の一員が我が妃に何か用か? 即刻ここから立ち去れ」

そう言うと陛下は私を抱き上げて後宮に向かった侍女さん達があわてて
付いてくる。こうなった時の陛下は押さえがきかない

部屋につくと陛下は私を壁際に下ろしてあの日のように立っている
私の前に立ち、私を鋭い視線で射抜いたと思ったら「ドン!」と横の
壁を叩かれた。

「本当に君は隙だらけだ」思わず視線をそらした

視線を逸らしたのが気に入らなかったのか顎を掴んで上を向かせられた
「だから私はその隙に入り込みたくなる。君は私だけの物だ…」
そう言われ熱い口付けが降ってきた。も…もうだめ…
足に力が入らなくなって思わず床に座り込む。陛下は私を抱き上げて
長椅子に座らせてくれた。頭をポンポンと撫でながら言う

「夕鈴に嫌な思いして欲しくないから… なるべく部屋からでないで」

そう言ってまたキスを贈られる。言葉にならなくてコクコクと頷くと
狼陛下で耳の近くで囁かれた

「…僕を他の女が目に入らないくらいにさせて…君は本当に悪い子…」

そう言うと満足したのか「また夜にね」とだけ言って部屋から出て行った
陛下に言われた通り明後日の宴までは部屋にいようと思った。優しい
陛下は好きだけれど狼陛下にはまだ慣れない。


 宴の日、私は鏡の前で何時も被っている妃という仮面の更に上に
化粧という仮面を被る。この光景は何度も見慣れた光景。でも最近は
何かを忘れているような違和感があった。髪を結い、化粧をして簪や
耳飾りを付ける。着付けが終わって時間になるのを待ってから宴の
会場へと行った。今日の宴は後宮に程近い王宮の庭で開催されている
裏で少し待っていたら陛下がやってきた。「陛下!?」ビックリした
私を無視して陛下は私の手を取り「妃は私が連れて行く」とだけ言って
歩き出した。こっそり陛下の表情を覗くけれど、空気は狼陛下。持官の
声に合わせて扉は開かれた。

「陛下とお妃様のおいでです」

 扉の向こうは色とりどりの灯篭で照らされ、落ち葉が舞っていて
春に開催する宴とはまた違う幻想的な世界が広がっていた。
作られた道を陛下と手を繋ぎゆっくりと歩く。時折向けられる陛下の
笑顔に私も笑い返す。好意的ではない視線を感じるけれど、それは
まったく気にならない。陛下の隣が私の居場所。やがて国王の為に
作られた席に2人で座ると陛下が挨拶をして宴が始まった。
一段高いこの席の近くには政務室の皆さんや私の侍女も控えている
宴の途中少し寒くなってきて一瞬体を震わせたら陛下が私を外套の
中に入れてくれて、陛下の顔が近くにあるから顔が赤くなってきてしまい
思わず団扇で表情を隠すとくすっと笑う声が聞こえてきたけれど今は
陛下の顔なんか見られない。
使者が挨拶にやってくる頃には上機嫌の陛下によって私は膝の上に
座らされていて、降りようとしたけれど、陛下の拘束からは逃げられ
なかった。

「陛下、この度の歓迎真に感謝しております」
何も言わない陛下は果実水を少し口に含むと私に口付ける

「この度のご無礼はなにとぞお許しいただきたく…」
それでも陛下は何も言わない

「そして今後の両国の友好を…」
その時だった。宴の会場で女官の悲鳴が響き渡った

陛下は私を椅子に残したまま状況の確認をする。黒尽くめの男達が
宴の会場内に入り込んでいた。 …侵入者の数がかなり多い

思わず身構える。剣を抜いた陛下は即座に指示を飛ばす

「方淵、水月、妃を安全な場所へ!」

この状況では私は逃げていた方が足手まといにならない
陛下を信じていない訳ではないけれど「陛下、ご無事で」とだけ
言葉を残して近くに居た侍女の石英さんと4人後宮の方角に向かって
逃げる事にした。


 おかしい、この状況はおかしい。他国の使者達がいる宴で侵入者
何時もより警備が厳しくなっていたはずだ。それなのに容易に侵入
されるのはおかしい、多分、いや、きっとそうだろう近くの敵を掃除
してから李順に声をかける。

「李順、確か数ヶ月前に王宮の警備を見直したばかりだよな」
「ええそうです。それなのに侵入者がいるという事は…」

なめられた物だ。木の上にいる浩大に口の動きで指示をだす

「軍の何処かに密偵がいるはず、探せ」

コクリと頷かれるそのしぐさを見てからまた掃除に戻った



→ 真心を貴方に 5


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