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真心を貴方に 7

【二次創作SS】【黎翔×夕鈴】【夕鈴が立后するまで】

・オリキャラいらっしゃいます
・夕鈴が痛い

-*-*-*-*-*

幼馴染と言われてビックリしたけれど、冷静に考えれば刺客が最初に
楊大臣に雇われていた事と、その地方の出身の石英さんが知り合いで
あることは不思議じゃない

「石英… なぜこんな所に… 確か両親が亡くなったと聞いた」

「両親が亡くなって私は近くの貴族にお嫁に行きました。その後
その貴族が亡くなって、王宮に働きにきています… 御影はなぜ?」

刺客は何も答えない

ふいに方淵が刺客に切りかかろうとしていたけれど、それを止めた。
もしかしたら話し合いが出来るかもしれない。
でもその考えは甘かった。逃げようとした刺客が、扉側に立っていた
水月さんに向かって小刀を投げつけてきた。
水月さんを怪我させまいと、庇おうとした石英さんを見て無意識に体が
動くドスっという音とともに息が苦しくなった。

「「「お妃様!!」」」

遠くで刺客が床に崩れ落ちる音がする
私は石英さんに抱き留められた

「石英… 俺は… 俺は…」
「私はお妃様付きの侍女です… 昔の貴方だったらこんなこと…」

顔に石英さんの涙が落ちてくる。よかった石英さんは無事だったし
方淵と水月さん二人とも無事「よかった…」苦しい息の中必死で
紡いだ言葉。大丈夫まだしゃべれる。

「くっそ!!」

そう誰かが言って布が破ける音がした。左腕の上部を縛って止血され
小刀を抜こうとされたから止める。

「まって… だめ… 抜かないで…」
「でも血が!!」
「ここで抜くより侍医がいる所で抜いた方が安全…で…す背中も…」

すると大勢の足跡が聞こえてきて待ち望んだ声が聞こえてきた

「夕鈴!!」
陛下の温もりが伝わってきた。同時に冷たい空気も感じる

「陛下… あの刺客は私の侍女さんの幼馴染です… 二人を
故郷に帰してあげたい…」

「今はそんな事話している場合じゃない」
陛下の手が背中の小刀にかかる
「まってください… 抜くなら使者の前で…」

それが限界だった。陛下は私の意図を理解してくれるかな…


 夕鈴たちを逃がした後、刺客の大半を片付けてから官吏と使者に言い放つ

「全員その場を動くな!」

掃除がある程度終わると今度は夕鈴が気になる、後宮の方角に逃げて
行ったのは見えた。走りだそうとしたら李順、氾大臣、柳大臣、周宰相が
前に立ちはだかる。話も聞かないで怒りに任せて叫ぶ

「そこをどけ!!」

4人が怯んだ隙に合間を縫って走り出した。
途中で会った老師に簡単な報告を走りながら聞き一刻の猶予もない
事を判断して、夕鈴達がいるという場所に急いで向かった。
その場所に到着すると黒尽くめの男を取り押さえている水月、夕鈴を
支える侍女、服の片方の袖が無い方淵。倒れ込む夕鈴には腕と背中に
ありえない物が刺さっている。

「夕鈴!!」

また守れなかったのかと自分の中の黒い感情が広がっていく
夕鈴に刺さっている刀を抜こうと手をかける「抜くなら使者の前で…」
という言葉に意図を理解し宴の会場に戻ってきた。刺客は二人に捕まり
生気が無い表情をしている。刺客から首謀者の名前が出てきてさらに
黒い感情に支配されて行った。

 会場に戻るとその場にいた全員からザワザワと声が漏れた

「皇女よ… よくも私の王宮で好き勝手してくれたな…」

声の冷たさに、空気に、その場にいる全員が震え上がる

「私は何もしておりません!」

「方淵、水月!!」
「「はっ!!」」

どさりと皇女の前に投げ出された刺客は自分で言葉を紡ぐ

「…私は尖晶国皇女、尖 黄玉様よりお妃様の暗殺を命じられました」
「わたくし、そのような者とは面識はありませんわ」

夕鈴、ごめんねと耳元で囁くと朦朧とした意識しかないはずなのに
夕鈴はコクリと頷く。

左腕に刺さっている剣を抜き取り皇女に向かってほうり投げて

「これは貴国の短剣だろう? 証拠も証人もそろっているこれでも
 まだ言い逃れをするか?」

季節が運ぶ風よりも、庭で夕鈴を見下していた皇女に対して言った時よりも
今まで出したことの無い怒りと冷たい空気、それと声で皇女に対し言い放った。
皇女は顔を青ざめガクガクと震えている

夕鈴だったらこの程度の怒りでは怯まなかった。そんなに弱い思いで
自分の傍に咲いている花を摘もうとしていたとは。怒りが満ち溢れる。
やり場の無い怒りを何とかしまい込んでこの場を立ち去る事にした

「李順、方淵、水月あとはまかせる」

夕鈴になるべく振動がいかないように、それでも足早に自室へ向かった
途中、意識がないはずの夕鈴から歌が聞こえてきた

”我妹子に恋ひつつあらずは 秋萩の咲きて散りぬる花にあらましを”



〔ある二人の会話〕

”夜もすがら契りしことを忘れずは恋ひむ涙の色ぞゆかしき”
「急になんだ」

歌なんて今はどうでもいい。そう言いたげな自分を無視して
水月は続けた

「これはある異国の貴族が「一晩中契りを交わしたことをお忘れでないなら
私の死んだ後あなたが恋しがって流す涙の色が何色か」という意味なのだけど
僕はこの歌を思うと権力争いの渦に巻き込まれて自分の幸せを考えず一生を
終える人間がどれだけ多い事かと悲しくなる。だから… 自分の恋に生きる
あのお二人を応援したくなるんだ… 方淵はどう?」

どうと言われてもあのお妃が陛下お互いに寄せる思いを自分の忠誠心と
比べたら遥かに及ばないと思った

「方淵、僕すこし父様に反抗してみようと思う」

その言葉を聞いて自分もそうしてみようと思った


→ 真心を貴方に 8


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