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安らぐ場所

【二次創作SS】【黎翔×夕鈴】【恋人設定・未来夫婦どちらでも】

-*-*-*-*-*


 ある日自分の部屋にいたら窓から小さな小石が入ってきた。
浩大が私に用がある時に人払いしてという合図だったから侍女さん達
を部屋から一旦下がらせて少ししてから小さい声で浩大に話しかける

「浩大、もういいわよ。どうかしたの?」
「お妃ちゃん、陛下知らない? 探しても居ないんだ」
「陛下が居なくなるなんて珍しいわね」
「李順さんによると仕事中にどこかに消えたみたい。いい加減に
戻ってきて欲しいって言われて探してるけど見つからなくて」
「分かったわ、浩大も引き続き探してくれる?」
「りょーかい」

侍女さん達に老師の所へ行きますと言って部屋を出た。


 李順さんに呼び出されて今度は何を言われるのかひやひやしていたら
案の定サボっている陛下の捜索を頼まれた。李順さんに頼まれる用事は
ハッキリ言ってたちが悪いと思う。陛下の無茶苦茶な用件のほうが
まだマシだったりするけれど、頼まれた以上はやらなくちゃいけない
俺の給料握っているの、あの人だしね…。
とりあえず王宮全体を見渡せる場所に行こうと思って屋根の上に
行ったらそこに目的の人物が昼寝をしていた

「陛下… ここに居たの? 李順さんが探してるよん」
「浩大か… 以外に早かったな…」

目を閉じたまま陛下は答える。どうやら動く気は一切無いようだ

「こんな所にいて李順さんに屋根に上るなって怒られない?」
「むしろ仕事をサボるなって言うだろう?」
「それが分かっているならサボらなきゃいいのに」
「頭を休める時間も必要だ。浩大、北」

そう言われて北の方に神経を研ぎ澄ませると侵入者の気配がした
仕方なく掃除に行く。本当にこの人は相変わらず敵が多いよネ
お客さんを掃除してからさっきまで陛下が昼寝していた所に行くと
今度は南、西と言われてそれぞれ掃除に行く。何回かそれを繰り返し
陛下が寝ていた場所に戻ると陛下の姿は無かった。 …逃げられた
仕方なくお妃ちゃんに捜索を手伝ってもらう事にした。


 屋根の上で気持ちよく昼寝をしていたのに邪魔が入った。
ちょっと不機嫌なオーラを出しながら馬屋に行って自分の愛馬に
挨拶をしてから次は何処に隠れようか考えていたらふと馬車が目に
入った。すぐ見つかるだろうけれど、ここで昼寝するのも悪くない
馬車に乗り込むとまた夢の世界へと旅立つ事にした


 陛下を探してと浩大に頼まれて探しながら歩いていたら軍部の方に
来てしまった。ふと陛下の馬が気になって馬の所へ行って馬に挨拶する

「こんにちは、陛下は何処に行ったか知らない?」と声をかけると
馬は何か言いたげに「ふんっ」と鼻を鳴らす。そして何度もある一定の
方向に顔を向けたから馬が「あっち」と言っているような気がして
「ありがとう」と声を掛けて目と目の間の辺りを撫でてからその方向に
歩き出した。あっちは確か馬車とかを納めている所。
何台かある馬車のうちどうしても気になる1台があってその中を覗くと
陛下が気持ちよさそうに眠っていた。何時も眠っている最中でも誰か
近づくと直ぐに起きるのに今はまったく起きないからよっぽど疲れて
いるのかと思って自分が着ていた外套を陛下に掛ける。頭を撫でても
起きないからそのまま部屋に戻る事にした。

馬屋を出て庭を歩いていたら浩大に声を掛けられた

「お妃ちゃん、陛下見つかった?」
「見つけたけど疲れているみたいだからそっとしておいてあげて?」
「えー 俺李順さんに怒られるヨ」
「でも陛下の事だからもう場所移動しているんじゃない?
 私は四阿に居るから見つからなかったらまた声を掛けて?」

そう言って四阿に向かって庭の草木を楽しみながら歩き出した

誰かが付いてくる散歩もいいけれど、たまには一人で散策する庭も
いいと思いながら歩いていたら浩大がまた声を掛けてきた。

「ごめんお妃ちゃん、ギブアップ陛下の居場所教えて?」
「もう馬車の中に居なかった?」
「居なかったヨー?」
「仕方ないわね、多分次はあそこだから」

そう浩大に言って部屋に戻ると寝台の帳が降りていて僅かに誰かの
気配を感じて少し笑ってしまった。私の寝台で私以外に眠れる人は
一人しかいない。そっと帳を上げてみるとそこには私の外套に包まって
眠っている陛下がいた。よほど疲れているのか近くに腰を下ろして頭を
撫でてみても起きない。何となく陛下の顔をまじまじと見てみると普段
見られない陛下の寝顔がそこにあって少し心臓が跳ねる

「陛下、李順さんが探していますよ?」

頭を撫でながら声を掛けても起きないからもっと近くで顔を見ようと
近づくと、陛下の胸の辺りに顔が来るように抱きしめられた

「…君は僕が寝ている隙に何をしようとしていたの?」
「陛下… 起きていらっしゃったのですね?」
「起きたのは今…。馬車で外套掛けてくれたでしょ? それを返そうと
思って部屋にきたけど夕鈴が居なかったから少し眠っていたの」

そういいながら陛下は私を拘束する手を少し強める
普段の陛下と少し違うからまだ寝ぼけているのかもしれない。

「陛下、李順さんが探していましたよ?」
「いいよ、今この時間のほうが大事」
「でも私陛下と夕餉を一緒に食べたいです」
「……なら行かなきゃ」

陛下は寝台から起き上がり少し背を伸ばしてからまた私に向き直り
「じゃあまたね」と言って何時もの陛下に戻って部屋から出て行く。
それを見届けてから少し陛下の香りがする外套を手にしながら夕餉まで
少し眠る事にした。

陛下が安らぐ場所がずっと私の傍でありますようにと願いながら…


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